お教室では、平日の午前中に大人の方のレッスンを行っています。
現在は20代~80代までの大人の皆さん(男女おられます)が、月に1~2回のレッスンに通ってくださっており
年に一度、1年間のまとめとして大人の方のみで集まり、弾き合い会も行っています。
さて、先日ある方とレッスンをしていて、そのさなかに
80歳になった自分を想像できるか、という話題になりました。
少し、はっとしました。
普段の生活では、目の前のことに必死になるあまり、遠い将来のことを考えるには至らず
自分がこの先どうなっているのか?と考えるのはどちらかというと不安で
今まであえて目を向けなかったというか、あまり考えてこなかったのです。
人生のいろいろな山場を越えて、最後に残るものは何か、と考えますと
その時人生の救いとなるものは何でしょうか。
旅行や趣味に時間を使えば、とも思いますが、旅行に行く体力には限りがありますし、仕事や家庭のあれこれに忙しく過ごしてきた場合は趣味という趣味がない場合もあるでしょう。
その時残るものは何か?と思ったとき、ふと
それはもしかしたら芸術なのではと思いました。
美しいアートや文芸に触れたり、音楽を聴く、または奏でることで
力をもらったり、癒されたり、自己表現することですっきりしてすがすがしい気持ちになります。
人生の終わりが実感されてきたとき、自分を救ってくれるものは何か?
そんなことを考えて、自分に少なくとも音楽というひとつの選択肢があること、
同時に、音楽を通して1歳から大人まで、本当に幅広い世代のみなさんの人生に少しでも関われていることのありがたさを
改めて感じたのでした。