感受性について

今回は少し、抽象的なお話です。

日本は先進国の中でも子どもの「習い事」が重要視され、その種類も多岐にわたります。

英会話、スイミング、バレエ、体操、絵のお教室などなど…

ピアノはその中でも比較的割合の高い習い事のひとつなのではないでしょうか。

楽譜が読めるように、脳にいいから、将来のために。ご家庭それぞれに習われる理由はさまざまですし、どんなきっかけであっても

ピアノをその選択肢のひとつに選んでいただけることはとても光栄なことであり、うれしく感じています。

お教室では、それぞれのみなさんが自分のペースでレッスンに来てくださいます。

自分のペースというのは「やってもやらなくてもいい」という意味ではなく、毎週しっかりと練習を重ねてピアノが上手に弾けるようになりたいという人、

楽しく音楽に触れたいという人、お教室でピアノに触ることをとにかく楽しみに来て下さる人、

みなそれぞれ違う取り組み方があるということです。

その中で、どのレベルのどの年齢の人にとっても私が一番大切に考えてほしいと思っていることが、「感受性」です。

簡単に言えば、この曲はどんなイメージだろう? 作曲家は何を考えてタイトルをつけ、表現したいと思っているのか?

この曲をきいて・弾いて自分はどのように感じるだろう?

それらをふまえて、どのようなタッチで・強弱で・姿勢でこの曲を弾けばよいだろか、

ということです。

学生時代の国語の授業でも、物語ならば登場人物の気持ちを考えたり、論文でも筆者の意図が必ず問われますね。

音楽の場合は文章の中に答えがあるわけではないので、もちろん100%の正解はありません。

しかし、ただ漫然と譜面上の音符を弾くだけでは少し寂しくなってしまいます。

音楽が表現であるということをふまえ、感じ取ること、考えること、そして自分なりの解釈をして(時にはそれを先生やほかの人と話してみながら)

目の前の一曲を「美しく」弾いてみてほしいと思います。

 

以前ある著名な音楽家のかたが、「感受性は日常のさまざまな無駄な経験から得られる」とおっしゃっていました。

上手く弾くために、指がまわるようにと繰り返し練習することはもちろん大切ですし、それができていることは素晴らしいです。

しかしそのうえで、おさんぽしたり本を読んだり、生き物を観察したり、そういった一見「無駄」と言われるような勉強と直接つながらないことにも

たくさんのアンテナを張って、毎日を過ごしていきたいですね^^

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