ブログ(写真・動画)
ブログ一覧
相手の目線に立って考える指導
先日、経験30年以上の大ベテランの先生によるレッスンを見学させていただきました。
ピアノ教師という仕事柄、学校などと異なり他の先生がどのようにレッスンされているか
勉強できることがあまりないため、こうした機会はとても貴重です。
新しい視点での見方や指導方法など、さまざまな発見がありました。
ピアノを教えるということは、勉強を教えることとは異なりはっきりとした形の正解がありません。
それゆえに、感覚やイメージに依る部分も多く、生徒さんへの伝え方が難しいと感じることが多くあります。
今回とても勉強になったことは、生徒さんにどのように具体的なイメージを持ってもらうかという点です。
たとえば、クレッシェンドをきかせていく(だんだん強く、大きく演奏する)部分では
単純に「もっと大きな音で」と伝えても、その言葉によって、かえって力んでしまい豊かな音が出せなくなることがあります。
子供の生徒さんがイメージしやすい伝え方をするのであれば、たとえば
「だんだん人数が増えていく様子を想像してみよう」という提案ができます。
小さく弾く部分は「1人」、すこし大きい部分は「3人」、非常に大きい部分は「10人」などと数字も合わせて伝えると
より大人数=大きく、強くという具体的なイメージが膨らみます。
教師という立場にある方であれば皆が課題にしていることかと思いますが、
”自分の感覚やバイアスにとらわれず、相手の目線や立場に立って考え、伝えること”
この感覚を常に忘れないようにしなければと、改めて感じました。
講師演奏動画を追加しました♪
ストレッチでのびのび演奏♫
以前、ピアノを弾く際の姿勢についてお話させていただきましたが
今回は、その続きのお話です。
姿勢を正して、足をしっかりと床または足台につけて座ることで安定して音を出しやすくなる、とお伝えしましたが
それと同じくらい大事なことが、腕から肩にかけての柔軟性です。
フォルテッシモで弾くような場面では、大きな音を出すためにどうしても腕や肩に力が入り、硬くなってしまいがちなのですが
腕や手の力だけで大きな音を出そうとすると、どうしても力んだ音になってしまいます。
プロの演奏者の動画などを見ていただくとわかりやすいのですが
大きな音を出す際は、腕をハンマーのように重力で下に落として鍵盤を弾きます。
その際、肩は力まないようにストンと落とした状態にしておきます。
意識していないうちはどうしても、肘から下の力でゴリゴリと弾いてしまうことが多いのですが
それを防ぐために、演奏前のストレッチがとても有効です。
ストレッチといっても、本当に簡単な動きで構いませんので、肩の上げ下げや、肩の付け根から腕をくるくると回して
肩回りを脱力させておくだけでも、筋肉をリラックスさせた状態で弾くことができ
鍵盤の遠い部分に腕を広げる際も、とても動かしやすくなるのでおすすめです。
心なしか、精神的な演奏前の緊張もほぐれるような気がしています^^
ピアノをはじめるのは何歳から?
小さなお子さんをもつ保護者の方は、「ピアノは何歳から始めたら良いか?」という疑問をもたれることも
少なくないのではないでしょうか。
厳密に決まりがあるわけではありませんが、当教室では3歳をむかえるころから
ピアノのレッスンに来られる生徒さんが多くいらっしゃいます。
理由としては、一般的に基本的な運動・身体機能が整う年齢が3歳とされている経緯もありますが
あまり幼い年齢の子供の場合、一本の指で鍵盤を弾く、ということ自体が難しいためです。
そのため、3歳未満の乳幼児さんの場合は、指で弾くという動作ではなく、体全体を動かしたり、歌ったり、色塗りなどをしながら
まず手や指を動かすということに慣れる、ということが最初のステップになります。
色塗りや工作などは、一見音楽とは何の関係もないように思われますが
あらかじめ、「これは赤」「これは黄色」など色の認識を持っておくことで、その後「ド=赤」「レ=黄色」など
音を理解するトレーニングを始める際に非常に役立ちますし、指先を動かす練習にもなります。
鍵盤と指のイメージ
今日は、ピアノを始めたばかりの方や幼児さんのレッスンでよく使用している、『ぴあののアトリエ』(共同出版社)テキストからのお話です。
楽譜上では、親指から小指までの指遣いを示す際、1~5の指番号が振られていますが
幼児さんの場合は、数字だけではイメージがつきづらいため
色やイラストを一緒に使用して覚えることが多いです。
ド=赤、レ=黄色、ミ=緑 などの、認識しやすい色を使ったり
こちらの教材のように、ド=お父さん、レ=おかあさん、ミ=おねえさん というイラストを使うと
楽しくそれぞれの指や音の違いを学ぶことが出来ます。
どの指が誰?というイメージは「おはなしゆびさん」という童謡でご存じの方も多いかもしれませんね。
レッスンでは、時々指人形を使って覚えてもらうこともあります。
余談ですが、こちらのテキストは全編英訳がついており、解説部分も含め全て英語の表記があります。
しかし、レッスンで英語を使用することは…ほとんどありません^^





